先週に引き続き、ファッション関連の書籍を紹介していきます。
先週の記事を読んでいない人はまずそちらからご覧ください。
今回は「世界ファッション・デザイナー名鑑」という本について語っていきます。
【おすすめ】世界ファッション・デザイナー名鑑

洋服好きなら誰もが知っているファッションデザイナー75人を1冊にまとめた本です。
最近、洋服に興味を持ち出した人でも一度は聞いたことがあるデザイナーの名前も多いはずです。
・マルタン・マルジェラ
・ジル・サンダー
・クリストバル・バレンシアガ
・ティエリー・エルメス
・グッチオ・グッチ
・ココ・シャネル
・ピエール・バルマン
・ミウッチャ・プラダ
・山本耀司
適当に抜粋してみましたが、現在もブランドネームとしてよく耳にする名前がたくさんあります。
自分の気になるブランドを立ち上げたデザイナーについて知るいいきっかけになる本だと思います。
初版発行が2015年と情報の新鮮さは若干減ってきてるようにも感じられますが今読んでも十分以上に楽しめる内容になっています。
とりあえず広く浅くデザイナーについて知りたい人にぴったりな本です。
まずは「20世紀ファッションの文化史―時代をつくった10人」から読んで欲しい。
もし、あなたがファッションについてこれから学びたいというなら一冊目にこの本を選ぶのはあまりおすすめしません。
なぜなら、この本はファッションという文化を「点」でしか解説していないからです。
文化は長い歴史があって今がある。
だからこそ1から学ぶためには「点」ではなく「線」で学ぶべきなんです。
ファッションとはその時代背景や芸術、またはビジネスとも大きく結びついたもの。
だからこそ、それらを網羅的に理解する必要があるのです。
そのために必要な本はこの「世界ファッション・デザイナー名鑑」ではなく、以前の記事で紹介した「20世紀ファッションの文化史―時代をつくった10人」なんです。
もし、あなたがファッションについてこれから学びたいなら是非「20世紀ファッションの文化史―時代をつくった10人」から読んで見てください。
オールカラーで見ていて楽しい。
この本、結構高いんですよ。
新品で4000円くらいすると思います。
なぜ高いかというと全ページ、カラー印刷なんです。
どのページを開いてもめちゃくちゃ美しくて、見てるだけでワクワク。
全デザイナーの顔写真(マルタン・マルジェラ除く)も載っているので一々、ネットで探す必要もありません。
また、それぞれのデザイナーの代表的なコレクションの写真も掲載されています。
文章だけでなく写真でもそのデザイナーの作風を感じ取ることが出来るのがこの本の魅力だと思います。
全デザイナーの年表が掲載されている。
何気にめちゃくちゃ便利です。
そのデザイナーがいつ生まれ、どの時期に活躍したのかが一目でわかります。
これ、同時期に活躍していたデザイナーを確認する時に本当に重宝します。
デザイナーって多かれ少なかれ同時期に活躍していたデザイナーに影響を受けていたりします。
また「このデザイナーはあのデザイナーより後に活躍していたんだなー」なんてのを確認することでファッションの歴史を「点」ではなく「線」で理解するのにすごく役立ちます。
本来であればこういう年表って自分でコツコツ作ったりするものだと思います。
が、正直大変ですしね笑
(学生時代、歴史の授業で年表作るの大嫌いでした)
このように本としてまとめてくれているのは本当にありがたい話だと思います。
コンパクトにまとめられた内容。
1人のデザイナーあたり、4ページ。
という決められたページ数にまとめられています。
4ページ中、1ページがぎっしり文章。
後3ページは写真プラス解説文がちょこちょこ、といった感じです。
1人、1人のデザイナーの解説を読むのにはさほど時間もかからないと思います。
ぎゅっと要点をまとめられているのでかなり読みやすい。
(その分、少し物足りない部分もありますが)
このデザイナーってどんな人だろうと思った時にサッと目を通すのにはちょうどいいボリュームだと思います。
まとめ:使い方次第ではファッションを「線」で理解できる本。
ただ写真を眺め、各々のデザイナーについて解説文を読んでいるだけではファッションについて「点」でしか理解を深めることのできない本だと思います。
しかし掲載されているデザイナー年表や各々のデザイナーのつながりを意識して読み進めることで「点」ではなく「線」で学ぶことも出来る本にもなり得ると思います。
ただ、そんな難しいことを考えずともいいのかもしれません。
「こんな時期からこんな現代的なファッションが存在していたんだなー」
だとか
「このデザイナーの洋服素敵だなー」
とか純粋に楽しむのも十分ありだと思います。
それがきっかけで服装文化に興味を持っていただければ私としては何よりの幸福です。
「ファッションは表面的で浮ついたもの」
そんなふうに考える人が1人でも少なくなることを私は強く願っています。
今回の記事は以上です。
「世界ファッション・デザイナー名鑑」おすすめですよ。
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